麻酔科医って何してるの?

医療

こんにちは

麻酔科医の

医者夫です!

 

今日は自分の仕事

 

麻酔科医の日常と麻酔について

 

できるだけわかりやすく

簡単に説明したいと

思います

 

普段患者さんに手術の前に

説明に行くのですが

 

基本的には

麻酔の説明は

あんまり興味ないかな

って感じですが

 

手術を受ける友達に

麻酔について聞かれたり

 

麻酔科医って何してるの?

 

って聞かれることもあるので

書いていきますね

自分や家族が手術を受ける予定のある方

受けたことがある方などに

参考になればと思います

麻酔科医ってどこで働くの?

主に手術室にいます

 

ペインクリニックや集中治療室などで

働くこともありますが

 

1番多いのは手術室で

手術の麻酔をしています

麻酔の種類

大きく分けて

①全身麻酔

②脊椎麻酔(俗にいう下半身麻酔)

があります

(これに加え硬膜外麻酔や神経ブロックなどを

併用することもあります)

 

最も一般的な流れを説明します

(病院や医師により違う方法を

取ることもあります)

①全身麻酔

最初に酸素の出るマスクをつけ

点滴から薬を入れると

意識がなくなります

 

基本的に呼吸も止まるので

寝た後に麻酔科医が口を開け

呼吸を助けるための

細い管を入れます

 

『挿管』と言います

 

補足ですが

コロナの重症患者さんなどをはじめ

自分で呼吸するだけでは

体に十分な酸素を

取り込めなくなってしまったり

呼吸自体できなくなった状態の

患者さんにも

この『挿管』をすることがあります

手術中は人工呼吸器と

この管をつなぎ

 

肺に機械的に酸素などが入ったり

戻ってきたりを

繰り返します

 

手術が終わり点滴からの薬や吸入麻酔薬を

停止すると患者さんは目を覚まし

呼吸もできるようになります

 

問題なければこの管を抜いて

病棟に帰ります

 

数日この管の影響で

喉がイガイガすることもあります

補足ですが胃カメラのような検査や

それほど痛みを伴わない手術では

軽く寝る程度の麻酔薬を使用し

マスクなどからの酸素吸入のみ

という方法もあります

 

②脊椎麻酔

手術室に入ったら

ベッドの上で真横になり

丸くなります

 

腰から局所麻酔の後

細い針を刺し目標とする場所に

薬を入れます

 

その後薬がどの辺まで効いたかを

確認します

 

例えばおへそのあたりまで

とか

『胸のあたりまで』

とか

手術をする場所の痛みが

とれる範囲まで効いてればOK!

手術開始です

この間眠る薬を使うことも

ありますが

基本的には意識のある状態です

薬の効果は使う薬の種類にもよりますが

3時間前後で

その間は足は動きません

麻酔中は?

全身麻酔でも脊椎麻酔でも

麻酔科医は患者さんの

頭元にいて

・血圧や脈拍や酸素の値

・手術の進行状況

その他呼吸器など異常がないか

などを確認しながら

 

麻酔薬の調整

輸液、時に輸血の調整

などをしています

よくあるトラブル

①吐き気

術後に吐き気や

ひどいと吐いてしまうことがあります

 

これには下記のような

リスクファクターがあります

・若い女性

・乗り物酔いしやすい人

・タバコを吸わない人

・過去に麻酔で嘔気嘔吐の症状があった人

・腹腔鏡手術を受ける人など

これは麻酔薬による影響が主な原因ですが

使う薬剤の工夫もできますので

 

当てはまる項目の多い方は

麻酔科医に相談するといいと思います

 

②痛みが強い

手術の種類によりますが

術後痛みが強いことがあります

 

手術中に痛み止めは使うのですが

どうしても痛くなることが

あります

①も②も我慢せずにスタッフに

伝えてください

もちろん麻酔科医は

気にしてみていますが

病棟に帰った後忙しいと

なかなか言えないこともあります

昔は痛みを我慢しなさい

みたいな風潮があったようですが

  

近年痛みや吐き気により感じるストレスが

様々人体に悪さをすることも

わかってきているので

 

我慢せずに教えてくださいね

 

ただし薬も使える回数などの

制限があります

 

また上記以外にも気になることがあれば

遠慮なく伝えた方がいいです!

滅多にないけど怖いトラブル

書き出すときりがないので

有名なものを書きますと

 

脳梗塞、心筋梗塞などがあります

 

1つの要因として

基本的に麻酔薬が血圧を下げる

傾向にあるので体の臓器への血流が

一時的に少なくなってしまうことがあります

 

もちろん麻酔科医がすぐに対応しますが

状況により上記のような合併症を

引き起こしてしまいます

 

健康な方が簡単な手術を受ける場合には

滅多に起きません

しかし

・手術自体が難しい

・元々患者さんの状態が悪い

・麻酔科医がいない

こういう状況だと

そのリスクは上がります

 

麻酔科医がいないことなんてあるの?

と思われた方いるかもしれませんが

 

今でも田舎の病院や小さい病院では

手術する先生が麻酔を

していることはあります

手術を受ける時にはしっかり

確認すべきだと思います

正直危険な場面を

何度も見たことがあります

時代の進化と共に

薬剤や器具などができたおかげで

麻酔の中の怖い出来事は格段に

減ったと思いますし

 

ある程度誰が麻酔をしても

安全にという時代になりつつありますが

終わりに

以上麻酔の説明でした

 

1日で1人当たり大体2,3件

手術を担当することが

多いです

 

今日はここまでにしますが

何かわからないことがあれば

気軽にコメントくださいね!

では!

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drandheppoko

こんにちは!医者夫とへっぽこ妻です。ブログを始めました。
2歳の息子を育てています。主に子育てで工夫したこと、本・おもちゃの紹介、また、医者夫の受験勉強の経験や生活を記事にしていきます。趣味は読書で、経験だけでなくできる限り読んで得た知識も加えていくつもりです。また夢は世界一周旅行です。よろしくお願いします。

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